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私の好きな道
【vol.13】 アイデアの花開く“はなみずき通り” -佐賀市・松原川通り-
三原 ユキ江
私の好きな道は、佐賀市内にある「松原川通り」。鍋島直茂公らを祀る松原神社そばの遊歩道で、”はなみずき“と川の水面が織り成す、季節の風景が大好きだ。 多くの観光客が訪れる2〜3月の「佐賀城下ひなまつり」では、この道がメインストリートとなる。桃の花をあしらったぼんぼりが、いっそうの雰囲気を醸し出す。祭りが終わるころ、松原川の水はたおやかになり、春をつれてくるような流れに変わってくる。 春には”はなみずき“の白やピンクの花が、通りを鮮やかに彩る。地元の主婦たちが「この度は、はなみずきね」などと言いながら昼下がりの散策を楽しむ。夜は街路灯と周囲のお店の明かりで、はなみずきがライトアップされる。京都・祇園の川沿いのような雰囲気は、何とも言えない癒やしの風景だ。 夏になると、はなみずきの成長した葉が、通りを行き交う人々の日よけ帽子となる。木漏れ日と水面、そして風が織り成す落ち着いた風景は、心をホッと和ませてくれる。夏祭りには、ここで子どもたちと夕涼みをしながら、花火を見物する。 「松原川通り」へは、私が働く設計事務所から歩いておよそ10分。仕事中にふと頭を休めたいと思ったとき、佐賀城のお堀沿いを通り、この道へ向かう。ウオーキングの有酸素運動と心の安らぎで、脳が活性化されるのだろうか。散策しながらプランを練ると、不思議と新しいアイデアがわいてくる。この道は、私に色々なことを気づかせてくれる先生のような存在だ。 私はいま、南蛮貿易で砂糖を運んだ長崎街道を「シュガーロード」と名付けた道づくり、まちづくりに関わっている。街道沿いには、今も丸ボーロや羊羹、黒棒、逸香口などのお菓子屋さんがいくつも点在している。いつかはドイツのロマンチック街道のようにしたい。そう思いながら、今日も”はなみずき通り“で新しいアイデアを練っている。
【プロフィール】 三原 ユキ江 道守九州会議世話人、道守佐賀会議世話人、一級建築士及びタウンマネージャー。道づくり、まちづくりがライフワーク。NPO活気会、道を研究するロードネット佐賀にも所属。