トップお問合せサイトマップ

トップ > 私の好きな道 > 国道269号線

私の好きな道

【vol.12】 道は人生と同じ 前に進めば、必ずどこかへ通じている -国道269号線-

吉野千代子

道は人生と同じ 前に進めば、必ずどこかへ通じている
269号線から見る夕暮れ

 鹿児島県の大隅半島に位置する鹿屋市から、国道269号線を通って佐多岬に向かう。穏やかな海と対岸の薩摩半島にある開聞岳(別名 薩摩富士)、桜島を眺めながらのドライブは心が和み、いろんなことを忘れさせてくれる。また、この道から見える、錦江湾に沈む真紅の夕陽は格別である。

 私は、海も山も近くにある町に住んでいる。結婚して34年。二人の娘は東京で社会人として自立。長男は地元で結婚し、1歳半の子どもの父親としてがんばっている。

 3人の子育てをしていたころ、この世で自分以外に不幸な人間はいないだろうと、このまま子どもたちと一緒に死んだら楽になるだろうと、自己中心的で身勝手なことを考えていたことがあった。そんなことも、ついこの前のような気がする。

-国道269号線-  「人生、山あり谷あり」と言うが、まさにその通りだと痛感している。決してなだらかで平坦な道だけではないと思えることも体験した。今、思い起こすと辛い思いもしたけれど、楽しい思い出もたくさん残っていることに気づく。例えば、夕陽がきれいな時期は、晩ごはんも作らず沈むまで眺めていたこと、おにぎりとカップラーメンを持ってえびの高原までドライブしたりしたこと…。この道を通して、子どもと一緒に自然にふれ、感性を磨き、思い出作りがたくさんできたことに感謝したい。今では息子家族が、えびの高原までを楽しいドライブコースにしている。

 道は人生と同じ。前に進んでいたら、必ずどこかに通じている。辛いときも楽しいときもやさしく、正しい方向へ導いてくれる。泣きながら走った国道269号線は大好きな道だ。私のすべてをわかってくれているから…。




吉野千代子

【プロフィール】
吉野千代子
鹿児島県鹿屋市古里町在住。道守かごしま会議おおすみ分科会会長。鹿児島熱闘会議会長。男女共同参画社会の推進活動で、紙芝居の出前講座などに取り組む。

Copyright (c) 2005 道守九州会議 All Rights Reserved.