指宿沿道修景整備 魅力ある観光地づくり事業
官民一体で看板撤去
風景街道がきっかけ
篤姫を機に発足

今年9月に完成した看板
「観光地・指宿の景観を守りたい」と、乱立した看板などの全面撤去運動が、今年9月までに約1年かけて行われた。
中心となって活動したのは、鹿児島県指宿市観光協会を事務局に、地元タクシー会社やかごしま風景街道関係者、指宿市などの官民一体で組織する「魅力ある指宿まちづくり協議会(山下建二会長)」。
同会は昨年8月、NHK大河ドラマ「篤姫」の放映決定を機にメンバー51人で発足。また鹿児島県でも、平成23年3月の九州新幹線全線開通に向けて、魅力ある観光地づくり事業を平成18年度に創設。事業場所の一つとして、今回の活動場所である大園原交差点が選定された。

乱立していた看板
同交差点は指宿温泉の玄関口で、景観もよく、ドライバーの目に付きやすい温泉街と市街地との分岐点。以前から、市内業者を中心に10数社の看板が乱立していた。観光客や市民からは「指宿温泉らしくない」「せっかくの景観が台無し」など、厳しい指摘を受け10数年来の課題となっていた場所だ。
そのため、昨年10月に同会と県、市の担当者が役割分担の協議を開始。県は「看板撤去費用(補償費用も含めて通常1件100万円程度)は無理だが、全面撤去できれば総合看板の設置や周辺の植栽などを県の負担で行う」。指宿市は「総合看板完成後、維持管理面に務める」ことで合意。
無償、自費を前提に

ライトアップなどは指宿市が管理
11月から、同会は22枚の各看板設置業者に出向いての撤去依頼を始めた。大半は「以前から景観に合わないと思っていた」と、無償のうえ自費で撤去することに了承。しかし、数件は「設置したばかり」「移設場所がない」などの理由で、4月まで作業が滞っていた。
最終的には、5月に日本風景街道の撤去費用補助も活用され、22枚の看板をすべて撤去。今年9月、大園原交差点の景観修景整備事業の完成にこぎつけた。

指宿市役所商工観光課の今柳田浩一さん
市民の思いだけでなく、日本風景街道や県、市という官民協働の取り組みが、指宿の玄関口にふさわしい景観に育てたといえそうだ。同会メンバーの一人で、指宿市役所商工観光課の今柳田浩一さんは「今後もそれぞれの役割の中で、指宿の風景を守り育てたい」と話していた。