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九州風景街道 シーニックバイウェイ先進事例

米国から

シーニックバイウェイ先進事例A米国から
シーニックバイウェイ 北米ブルーリッジパークウェイ

年間22億ドルの経済効果
米国東部に 全米屈指の
シーニックバイウェイ

 日本風景街道戦略会議における検討と提言を経て、各地で協議会が結成され、各ルートの登録が始まっている。今、まさに日本風景街道が始まろうとしている。しかし、その目的とする、美しく、活気にあふれ、人が元気な地域、訪れる人が楽しめる地域への道のりは遙かであり、日本風景街道を長く運動として続けることが重要である。そのことを考えるために、アメリカにおけるシーニックバイウェイとニューディール政策の関係を紹介したい。
 ニューディールはいうまでもなく、アメリカ合衆国第32代大統領ルーズベルトによって始められた経済政策であり、わが国ではテネシー川総合開発(TVA)が有名である。しかしニューディールではTVAにとどまらず、若年層の教育、農業の経済的安定性確保策、交通インフラ整備など多くが行われている。パークウェイという名で多くが整備されている観光道路整備もニューディールの主要部分であることは、しかし、わが国ではあまり知られていないようである。首都ワシントンのポトマック川沿いで市民の憩いの場となっているGeorge Washington Memorial Parkway、フロリダ半島の南端からキーウェストを海上200kmに渡って結ぶFlorida Keys、そして今回紹介したいBlue Ridge Parkway(BRP)などである。これらは、いずれもニューディールの産物である。
 BRPは、テネシー・ウェストバージニア・ノースカロライナの3州をまたいで、2000m級の山地の尾根を延長800kmに渡って走っている。気分の良いドライブが楽しめる心地よい道路である。1934年の建設開始時には既に、観光開発のためには美しい景観とそこへのアクセスが、そして多様な楽しみ方ができることが重要であると認識されていた。周辺は国立公園に指定され、国立公園局によって維持整備が進められているが、今や年間2000万人の観光客を惹きつけ、22億ドルの経済効果を産み出している全米屈指のシーニックバイウェイとして名高い。このように、アメリカのシーニックバイウェイは最近脚光を浴びているものの、実は長い努力と積み重ねの上に、実現されつつあるものである。日本風景街道もこのことを是非見習いたい。


かとうけいこ

石田東生
筑波大学教授
日本風景街道戦略会議委員



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