国土交通省道路局局長
宮田年耕
日本風景街道は、国土文化の再興に向けて、文化資源の保存や保護、活用だけでなく、美しい国土景観の形成、地域活性化や観光振興を有機的につなぐものであり、道を舞台に、多様な主体の協働により行われる取り組みです。今年は、4月に「日本風景街道戦略会議」により取りまとめられた提言を受けて、本格的な取り組みが始まる、いわば「風景街道元年」といえる年です。
九州には、神話やアジア交流などの歴史・文化、豊かな自然資源を基盤とした美しい景観など、豊かな地域資源に非常に恵まれています。また、毎年多くの旅行者が全国、あるいは世界から訪問しています。道路に関することで申し上げれば、「道守」の方々をはじめとした非常に大勢の方々にご協力をいただきながら美しいみちづくりに努めております。風景街道は、これらの非常に豊かな地域資源や人々のエネルギーを活かしながら進められる取り組みです。今後、九州において、地域の方々の活躍のもと日本風景街道の取り組みが進められ、さらには、九州全体の発展につながっていくことを期待しております。
九州風景街道推進会議会長
明石博義
私たちが暮らすこの九州は、長きにわたる人々の暮らしや、歴史・伝統に根ざした風景資源を各地に数多く有した、大変魅力的な地であります。
しかし、高度経済成長期における国土づくり、まちづくりの過程で、経済性や効率性が過度に重視され、その結果美しさへの配慮を欠いた、雑然とした景観が全国各地で見られるようになり、また、公共空間でのゴミ投棄など、国民のモラルを問われる事例も散見されるようになりました。九州もその例外ではありません。
一方、九州はその魅力ゆえに、地域に強い愛着を持ち、魅力の保全や高度化に取り組まれている方々がたくさんいらっしゃる地域でもあります。各地に点在する豊かな「風景資源」と、これを活かそうとする豊富な「人的資源」を有機的に結び付け、存在価値を高めることで、地域の自立と共生につながるばかりでなく、アジアを含めた様々な地域と交流し連携を図っていく土壌づくりができるのではないかと思います。
そして、各地域の風景街道で実施されている活動が、適切なサポートのもと、より充実したものへと転化し、その結果、九州の風景街道が、地域の人々にとっても、九州を訪れる人々にとっても魅力的なものになり、更には九州全体の魅力が高くなることを期待しております。